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知っておきたい専門用語

若いころは特に肌のトラブルがなかった人でも、年齢を重ねていくうちに様々なトラブルが出てきます。
毛穴のトラブル、シミ、しわ、くすみ・・・・
私たちが一つ年を取れば、肌も一緒に年をとります。
長い年月の間、肌に何も手を加えずに過ごしていると、気付いた時はスキントラブル・・・。
そうなってしまう前に、若いころからのスキンケアを手抜きしない事が重要になります。

では、手抜きしたわけではないけど、起きてしまったスキントラブル。
そうなると、今度は間違ったスキンケアやの見直しや、トラブル改善に力を入れなければなりません。
その為にもスキンケアでよく使われている専門用語や、言葉を理解し、詳しく知る事がスキントラブルの改善への一歩です。

アンチエイジング
良く耳にするこの言葉。
これは老化による肌の衰えを遅らせるスキンケアや、又はその方法のことです。
シワやたるみ対策に用いられるアンチエイジング化粧品や、レーザーや光治療など美容専門のクリニックでの施術をさします。


活性酸素と、抗酸化作用
活性酸素。
これは酸素が体内で科学的に活性化し、不安定な状態になったものです。
また、強い酸化力を持っています。
種類はいくつかあるようですが、中には非常に有害なものもあって、細胞に次々とダメージを与え老化現象を引き起こすものもあります。
呼吸により取り入れられる酸素からも発生するので、一生切っても切れない仲で、生きている限りは離れる事が出来ません。
細菌やウイルス   この活性酸素は高い反応活性を持つため 外部から侵入してきた細菌やウイルスを排除する事ができるというちょっと良いところもあるのですが、困った事に健康な体の組織まで傷つけてしまうのです。

活性酸素の発生源

活性酸素を発生させてしまう原因としてあげられるものが日常の中に沢山あります。
活性酸素を発生させてしまう原因
紫外線・たばこ・電磁波・激しいスポーツ・・・・
他にもストレスや加工食品からも発生させてしまいます。

この活性酸素による細胞へのダメージにストップをかける作用が『抗酸化作用』

私たちの体にはもともと抗酸化物質(SOD)という成分が備わっています。
しかし、30歳を過ぎたころからぐっと減ってきてしまいます。
こうなっては外からこの役割をはたしてくれるものを与えなければなりません。
老化を防ぎ、若々しさを保つ働きとして注目されているビタミンCやポリフェノール、コエンザイムQ10などがあげられています。
殆どのアンチエイジング化粧品には何らかの抗酸化成分が使われています。
また食べ物にも注目。
ビタミンCを多く含むレモンやイチゴ、緑黄色野菜には抗酸化成分が多く含まれています。
又、ビタミンE(脂溶性ビタミンE)は若返りビタミンと呼ばれ、ピーナツ、ゴマ、ウナギに含まれています。
またカロチノイドと呼ばれるビタミンA、トマトに多く含まれるリコピンです。
セレン、抗酸化酵素の合成に重要なミネラル、これはイワシの丸干しやしらす干し、小麦胚芽。
他には赤ワインに多く含まれているフロアントシアニジン。緑茶に含まれるカテキンなども抗酸化物質です。
抗酸化作用


アミノ酸とNMF(天然保湿因子)
肌の主な構成成分はタンパク質。
そのタンパク質を構成するのがアミノ酸です。
私たちの身体はアミノ酸の集合体という事です。
肌荒れや、乾燥などのトラブルはアミノ酸不足が原因です。
乾燥や紫外線のダメージから肌を守る天然保湿成分NMFの主成分はアミノ酸。
因みにNMFの正式名称はナチュラル・モイスチャライジング・ファクター。
美肌にアミノ酸は大きく関わっています。
その為、様々な化粧品に美容成分として配合されています。
また、真皮のコラーゲンやエラスチンの材料でもあり、アンチエイジングにも不可欠な美容成分です。
最近ではアミノ酸のサプリメントも人気があります。  
サプリメント

ミネラル
糖質・脂質・タンパク質・ビタミンと並ぶ、『五大栄養素』のひとつにあげられています。
代表的なミネラルとしてあげられるものがカリウム・カルシウム・ナトリウム・マンガン・鉄・リン・硫黄・塩素・マグネシウム・セレン・コバルト
亜鉛・銅・要素等があります。
特に亜鉛・マグネシウム・マンガン・銅・要素は美肌とかかわりが深く、発汗などで失われやすく、不足すると肌荒れを起こします。日頃から食事で摂取を心がけて。
又、最近ではミネラルファンデーションが話題になっています。


ミネラルファンデーション
巷で話題になっているミネラル成分(鉱物の不純物を取り除いたもの)95%~100%で作られたファンデーションで、日本でも数年前から注目を集めています。
アメリカなどではすでにファンデーションの主流になっているようです。
肌に優しく、敏感肌にも刺激が少ないと言われています。
但し、鉱物アレルギーの人もいるので全ての人に刺激がないわけではありません。
カバー力や、紫外線防止効果もあって、自然な肌の質感を保てるとあって一部のセレブでは絶大な人気を持っているそうです。
 
ミネラルファンデーション


プレ美容液
ブースターコスメ、プレ美容液。
これは化粧水を使う前に使用する美容液。
化粧水の浸透力をアップさせる作用があります。
【呼び水効果】で、水が水を引き寄せる感覚で保水効果が実感しやすいと言われています。
 
プレ美容液
最近では美容液タイプだけではなく、乳液タイプも出ていていずれも化粧水の前に使用する新発想のアイテム。


保存料・防腐剤
化粧品を腐らせないために用いられる、品質保持のために使われる成分。
代表的なもので『パラペン』があります。
耳にされたことがあるのではないでしょうか?
このパラペンはあくまで化粧品に使用可能な防腐剤で、他にも防腐剤はたくさんあります。
また、パラペンの入っていない化粧品はすぐに駄目になってしまうような印象も受けがちですが、専門家の話ではそれは誤解だそうです。
また、パラペンに限らず防腐剤は『接触性皮膚炎』『アレルギー性皮膚炎』の原因に、よくあげられています。これは人のホルモン作用に関係があるようです。
最近では化粧品の容器の工夫(遮光性にする。逆流を防ぐ)等で防腐剤や保存料を減らした化粧品も登場しているようです。


界面活性剤
この言葉を聞くと少し危険な印象があるようですが、実はこの界面活性剤は私たちの身体の中にも存在しているもので、決して悪いものではありません。
界面活性剤とは、水と油の両方の性質を持っていて、ふたつの性質の異なる物質の表面=界面に作用する物質の総称です。
界面活性剤の作用は洗浄作用・起泡作用・乳化作用・保湿作用などがあります。
浄化作用
洗剤・洗顔・シャンプー
起泡作用
泡を立たせる
乳化作用
水と油を混ぜたときの状態を長時間維持
乳化作用は、化粧品作りに無くてはならないものです。
例えばドレッシングはお酢と油で作ります。
瓶を振って混ぜてサラダなどに使用しますが、そのまま放置するとお酢と油は分離します。
このお酢と油が混ざった状態を乳化と言います。
この乳化状態を長時間保つ作用が界面活性剤にはあります。
化粧品の乳液やクリームはこの作用で作られています。
そもそも乳液やクリームは水と油という混ざりあえない成分を界面活性剤の力で乳化させたものです。
そういった意味では界面活性剤は、とても優れた機能を持っている成分です。
  界面活性剤

では巷で危険という印象を持っているのは?
実はそれは界面活性剤の種類、ここが問題になっています。
界面活性剤は自然界に存在するものと、人工的に作られた合成されたものがあります。
種類も豊富で、その用途によって使い分けがされています。
メリットもデメリットもそれぞれあるのですが、自然界に存在する界面活性剤は安全性が劣るようです。
化粧品・医薬品などに使われているのは主に合成されたもの。
では何が危険?
合成された界面活性剤の中には『石油系合成界面活性剤』があります。
これはその名のとおり石油から作られた合成界面活性剤。
機能性が高く、化粧品を作る上では大変重宝されていて各化粧品メーカーでは是非使いたい成分。
しかし、その高い機能性の為 肌に残留しやすい性質を持っています。
敏感肌への影響や、最近では肌のバリア機能を低下させる、タンパク質を変質させる、そういった危険性がある成分だとわかってきました。


イオン導入
肌に有効な成分、肌深部まで届けたいけど そのままでは浸透しにくいものです。
肌には本来バリアゾーンという外部からの異物をシャットアウトしようとする層があります。
これが、実は化粧水や美容液などの侵入を拒んでしまうのです。
有効成分を届けたいのは表皮と真皮層。
イオン導入とは、微弱な電流を使ってイオン化した成分をバリアゾーンを破って真皮層まで届かせる方法。
例えばビタミンC化粧水を、ただ顔につけた時に比べ30倍~100倍以上も浸透すると言われています。
また、イオン導入によってコラーゲンの生成を促す事で肌を健やかに保ち、ハリがでてきます。
 
イオン導入


超音波美顔器
超音波を肌に当てることによって肌の細胞を振動させ、血液や体液の循環を良くして、肌を活性化させます。
超音波は空気中よりも水中の方が伝わりやすい性質をもっており、専用のジェルを塗って肌にあて、筋肉にそってゆっくり動かします。
超音波の効果
超音波の振動は細胞を適度に振動させ、皮膚の奥から温めます。
このマッサージ効果によって、血液・体液の循環が活発になり毛穴の奥の老廃物の排出を促し、ハリとつやを取り戻します。
新陳代謝が活発になるので筋肉が刺激され、皮下脂肪の燃焼を促します。リフトアップ、毛穴の引き締め、洗浄に効果があります。
但し、ついつい長時間行ってしまう事がありますが、やり過ぎは厳禁。肌への負担をかけてしまい、逆効果になることも。
決められた時間で終わらせる事が大事です。
 
超音波の効果


光老化
紫外線をわずか数分間浴びても肌にはダメージがあります。
この紫外線を長期間浴びて起きたスキントラブルを光老化と言います。
紫外線は肌に最も悪い影響を与えます。
顔と大腿部の内側やお尻との肌を比較してみてください。
大腿部や、お尻の肌は触った感じが顔とは異なるはずです。
光老化
  この事から普段紫外線にさらされている場所と、紫外線があたらない場所とでは影響に差が出てきます。
ある節では、生まれた時から紫外線にあたらない、気を付けた生活を送っていると、高齢になっても赤ちゃんの様な肌でいられると言われています。
それほど肌老化の原因として紫外線は影響を与えているのです。


レーザー治療
レーザーは魔法の光ではありません。
また、複数回の治療を要したり、痛みが強いレーザー治療では麻酔が必要であったり、レーザー治療に抵抗性のものもあります。疾患や個人差、部位にあわせていろいろな波長のレーザーから最適の機器を選び出し、出力、照射時間等を調節しなければなりません。これらを的確に行って、始めて、皮膚を傷つけない治療が可能になります。
【CO2レーザー】
しみ・ほくろ・あざの異常な 色素細胞にこのレーザーを照射すると、レーザー光線が皮膚表面を透過し熱で破壊します。
そのため正常な皮膚細胞にはダメージを与えることなく、しみ・ほくろ・あざを除去することが出来ます。
CO2レーザー照射後、一時的に照射部位が濃くなったように見えることもありますが、1週間から2週間で表皮が剥がれ落ち、新しいきれいな肌に生まれ変わります。
しかし、すべてのしみ・ほくろ・ あざが、1回の照射で消えてしまうという訳ではありません。
1回で満足のいく結果が得られる場合もあれば、数回の照射が必要な場合もあります。
できてから何年も経過しているものは、沈着したメラニン色素の量が多いため、破壊に時間がかかることが多いと言われています。
【Q-YAGレーザー】
あざ、あおあざ、黒子などにすぐれた効果を発揮。
従来のルビーレーザーでは治療が難しかった太田母斑や外傷後の青黒い色素沈着にも有効です。
網細血管拡張などの赤い病変に対しても効果があります。
レーザー治療は、レーザー光線のエネルギーをメラニン色素に反応させてシミの細胞を破裂してしまうものです。
照射後は一時的にかさぶたが出来た状態になりますが、それが剥がれると正常な皮膚が現れます。
  レーザー治療
光治療(IPL)
アンチエイジング治療、美肌治療のひとつとして最近ではこのIPL治療は定着しています。
【IPL?】
Intense Pulsed Light (インテンス パルスト ライト)とよばれる光線のことです。
レーザー光に比べて、穏やかに作用するのが特徴。
レーザー光による治療の場合、しみやあざに対しては黒い色素を破壊する波長のもの、赤あざや毛細血管拡張など皮膚の赤みに対しては赤血球の成分に吸収される波長のもの、
このように、用途に応じ使い分けをしています。
これに対してIPLは、しみやくすみ・赤みなどの色むらに作用するだけでなく、皮膚深部にも到達して肌に張りを与えます。
また、レーザー治療では、目的とする部分だけに照射をしますが、IPLは頬や顔全体などの広い範囲での改善を目的に照射を行います。IPL照射後は赤み、腫れ、かさぶたなどの症状はなく、
直後から通常通りの日常生活をおくることができます。
  光治療(IPL)
【フォトフェイシャル、フォトRF?】
IPLを顔に照射する治療がフォトフェイシャルです。
RFという高周波をIPLと同時に照射する機器を用いた治療がフォトRFと言われています。
しみ・そばかすやくすみ、色むら、皮膚の張りやつやの低下といった皮膚老化に見られる症状を穏やかに改善。
また、にきびの赤みや色素沈着にも効果的といわれています。
ダウンタイム(かさぶたや赤みなどが目立って困る期間)がほとんどなく、治療後すぐに洗顔やお化粧ができます。
  フォトフェイシャル・フォトRF


サーマクール
サーマクール(THERMA COOL)とは、美容最新国のアメリカでも非常に話題になっている
最新のしわ・たるみ治療器です。
レーザーやフォトフェイシャルについで出現した第3世代の治療法です。
従来のしわ・たるみの治療は、リフティング(手術)やレーザー機を用いた治療が主流でした。
このサーマクールは高周波(ラジオ波)を用いた装置で、レーザー機よりも長い波長をもつため、たるみ・しわの原因である緩んだ皮膚真皮や筋肉層にダイレクトに働きかけます。
また、しわ・たるみ以外にもニキビ・ニキビ跡、バストアップ、首のしわ・たるみ・ヒップアップなどにも高い効果を発揮します。
美容先進国アメリカではすでに大ブレイクで、機械の生産が追いつかないほどです。
今後の大きな発展が期待されます。
【サーマクール適応】
●年齢 : 20代~50代が最適です
皮膚の引き締めが起こる
シワ、たるみ、顎・頬のだぶ付き、毛穴の開き
コラーゲンの増成が起こる
小ジワ、毛穴の開き、ニキビ跡の改善皮脂腺の縮小が起こる→ニキビ、脂性の肌
  サーマクール
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